SEO対策を学ぶ
SEOは、検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)の略です。
SEO対策とは、自分のwebページを検索エンジンのアルゴリズム(処理の方法)に適合させ、検索順位を上げる取り組みのことです。
ここでは、効果的なSEOを行うために理解しておくべき、Google検索エンジンのアルゴリズムついて説明します。
また、そのアルゴリズムとシステムの大規模な変更を意味する「コアアップデート」についての解説を行います。
- SEO対策を学ぶ
- コアアップデート
SEO対策を学ぶ
2011年頃までのSEO対策の王道は「外部施策」で、リンクの数が多いサイトが高く評価されていました。
例えば「相互リンク」というページを作って、知り合いのホームページのリンクを貼り、自分のページにもリンクを貼ってもらうようなことが流行っていました。
そして、「リンク購入型のSEO」と呼ばれる人工リンクを販売するSEO対策業者も増加していきました。
何万という不正なリンクを自社サイトに貼るサービスで、お金を払えば悪質なページの順位も上がるためGoogleは問題視していました。
このような不正に対してGoogleは、不正なSEO対策やページと関連性が低いリンクを対象として
Webサイトの評価を調整するアルゴリズムアップデートを行いました。
これを「ペンギンアップデート」といい、2012年~2016年まで複数回実施されました。
同じころ流行っていたSEO対策が、
特定の検索キーワードを含む適当なページを大量に作成したり、無断で他人のページをコピーしたりする
低品質コンテンツの大量複製でした。
このような不正に対してGoogleは、低品質なコンテンツの順位が下がるようにアルゴリズムアップデートを行いました。
これを「パンダアップデート」といい、2011年~2016年まで複数回実施されました。
大量のリンク購入する、あるいは意味のないページを大量に作成する行為は、「ブラックハットSEO」と呼ばれます。
Googleはこのような行為を「不正」とみなし、検索順位を下げるようになっています。
「ペンギンアップデート」や「パンダアップデート」などのアップデートは、「コアアップデート」という名称に統合され 現在も継続的に実施されています。
不正な外部施策や業者丸投げのコンテンツ制作はNG
つまり、
業者に丸投げの悪質なSEO対策は逆効果になるため頼んではいけない
ここでは、SEO対策の概要や歴史、そして最新のSEO対策であるコアアップデートに関する内容を解説していきます。
SEO対策とは
SEOとは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略語です。
SEO対策とは、検索エンジンでキーワード検索した場合に、検索結果の上位に自社のwebページを表示させるために行う対策のことです。
代表的な検索エンジンにはGoogleやYahoo! JAPANなどがあります。日本国内においては、Yahoo! JAPANもGoogleを公式な検索エンジンとして採用しています。
そのため、Googleは日本国内の検索市場の90%近くを獲得しており、検索エンジンの代名詞となっています。
SEO対策をするのであれば、Googleでの対策を主として考えるのが効率的です。
SEO対策の注意点
SEOのルールは毎年のように変わる
Googleは毎年のように検索アルゴリズムを見直しています。
そのため、数年前は効果的であったSEO対策が現在では検索順位が上がらないことがあり得ます。
以下の5つのSEO対策はその最たるものです。
- 被リンクを大量に購入する
- キーワードを大量に入れる
- 隠しテキストや隠しリンクを挿入する
- メタキーワードを設置する
- 関連性のないwebサイトと大量に相互リンクをする
未だ上記対策を行っている方は今すぐにでもやめるべきです。
最新のSEO情報を取り入れ、SEO対策において「やるべきこと」と「やってはいけないこと」を理解し、効率的にwebサイトを運営していきましょう。
テクニック重視から人間の心理重視へ
Googleはアルゴリズムによって、検索順位が決定します。
そのためアルゴリズムを解析し、不正に順位をあげようとする手法が研究されてきました。
そのような手法をブラックハットSEOといいます。
Googleはアップデートを繰り返し検索エンジンの改善を行ってきました。
そのため、現在はそれらの手法のほとんどが無効化、あるいはペナルティの対象となりました。
以下のような手法は使わないようにしてください。
- 外部リンクを購入
- 自作自演の被リンク
- 相互リンク集
- 隠しテキスト
- コンテンツコピー
Googleの公式サイトでは、ブラックハットSEOを行っているサイトに対して、以下のような対策をしていることを明言しています。
Googleでは、自動システムと、必要に応じて行われる人間による審査によって、ポリシーに違反しているコンテンツおよび動作の両方を検出しています。場合によっては、手動による対策を実施します。
Google 検索セントラル:Googleウェブ検索のスパムに関するポリシー
Googleのポリシーに違反しているサイトは、検索結果での掲載順位が下がったり、まったく表示されなかったりすることがあります。
不正な手段でSEO対策を行うと、逆に順位が下がってしまいます。
小手先のテクニックに頼らず、顧客の悩みを解決できる答えを示せれば、自然にリンクは集まります。
例えば以下のようなコンテンツを作成するように心がけてください。
- 役に立つページ
- おもしろい(興味深い)ページ
- 人に紹介したくなるようなページ
- 他人と共有したくなるようなページ
- 参考、参照にしたいページ
顧客のニーズを考え、自社が顧客から何を求められているのかを考えましょう。
効果が出るまで時間がかかる
SEO対策の結果が出るまで一般的には3~6か月程度かかると言われています。
webサイトやページが認識されるためにはGoogleの検索エンジンに「発見」され、検索エンジンのデータベースに「登録」される必要があります。
データベースに登録された後に検索エンジンがサイトやページの内容を評価し、その評価を持って検索結果に表示されるようになります。
SEO対策は即効性のあるものではないため、SEO対策を実施したからといってすぐに結果を求めないようにしてください。
日々、コツコツとSEO対策を実践していくことが重要です。
他人に丸投げしない
パンダアップデート以前はキーワードを大量に埋め込んだwebサイトや、他のサイトから文章をコピーしただけの独自性の低いwebサイトでも検索結果で上位表示することがありました。
このような状況を打開するため、Googleはパンダアップデートを実施し、独自性が高く高品質なwebサイトが上位表示されるようにしました。
この検索アルゴリズムは現在でも続いているため、webサイトを作成する時は、特にコンテンツ(文章)の部分はあなた自身で考えましょう。
SEO対策の専門業者を名乗る会社は、ブラックハットSEOを行う可能性が高いです。
コアアップデート以前、業者は手を替え品を替え、Googleのアルゴリズムに対して様々な対策をしていました。
現在は、基本的に丸投げでSEO対策が成功することは難しくなりました。
サイトの分析から改善の提案など、SEO対策のコンサルティングを行うサービスは問題ないですが、
被リンクの獲得やコンテンツ制作代行などを推奨するSEO対策業者には気を付けてください。
依頼する際は、どのような理屈で検索順位が上がるのか?詳しい説明を受けてください。
制作会社はあなたよりもサイト制作に関する知識は多く持っています。
しかしながら、あなたの会社理念やターゲットにしている顧客、商品やサービスに関しての知識は持っていません。
そのため、制作会社に丸投げした場合、見た目だけおしゃれな中身の薄いコンテンツになる可能性が高いです。
そのようなコンテンツは当然独自性がないため、Googleからの評価が低くなってしまいます。
ページの企画や構成などコンテンツの制作を本気でやってくれる会社に頼む場合は、
100万円~300万円程度かかることが一般的です。
あなたのビジネスに関する情報をゼロから整理し、文章を代行して作成するような仕事は数か月かかるからです。
このような仕事は一般的には広告代理店のような会社が対応してくれます。
丸投げをする場合は、どの程度踏み込んで企画してくれるのかをしっかり説明してもらうようにしてください。
Googleが求めているのは、
あなたの会社のそれぞれ自社にしかない製品やサービス、強みや特色などが反映されたwebサイトです。
起業して間もない間は、コンテンツ部分は決して他人に丸投げせずに、あなた自身で作成するようにしてください。
SEO対策の魅力はコスパです。自分でできる範囲でコツコツ行うことで、広告費をかけずに集客できるようになります。
必要であれば、SEO対策のアドバイザーやコンサルタントにコツを教えてもらうといいでしょう。
SEO対策の歴史
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1996年
Yahoo!JAPANが登場しディレクトリ型が主流に
Yahoo!が日本においてYahoo!JAPANのサービスを始めました。
Yahoo!はすでにアメリカで知名度が高かったため、日本でも瞬く間に検索エンジンのシェアトップを獲得しました。
この頃はYahoo!JAPAN内でディレクトリ登録(サイトの分類の登録)をすると検索上位に表示される仕組みでしたので、Yahoo!JAPANに登録することがSEO対策の主流でした。 -
2002年
Googleが登場しロボット型がシェアを拡大
Googleが登場するとYahoo!JAPANよりもGoogleのシェアが拡大していきました。
Googleはディレクトリ型ではなく、ロボット型検索エンジンを採用しています。
ロボット型検索エンジンとは、クローラーロボットと言われるロボットがインターネット上のWebサイトやWebページの情報を収集し、検索エンジンのデータベースに登録する仕組みです。 -
~2011年
被リンク重視
2002年以降、Googleが登場するとYahoo!JAPANよりもGoogleのシェアが拡大していきます。
このころのGoogleでは被リンク(他のwebページから自分のwebページへのリンク)が重要視されていました。
そのため、2011年くらいまでは、より多くの被リンクを獲得することがSEO対策の主流となっていました。
とにかく被リンクを集めるため、自分が所有するwebページ間でリンクを貼り合う「自演リンク」や、他のwebページとお互いにリンクを貼り合う「相互リンク」、さらには金銭によってリンクをしてもらう「被リンク購入」などが多発していました。 -
2012年~
コンテンツ重視
2012年にGoogleでは大型アップデートが2回行われました。
これにより、「自演リンク」「過度な相互リンク」「キーワードを無理やり詰め込んだスパムページ」などの低品質なページには、インデックス削除(検索結果に表示されない)や、順位の下落などのペナルティが課されるようになりました。
また、2013年に行われたアップデートでは、ページ内の「キーワード数」よりも「検索意図と記事内のキーワードのマッチ度」を重要視するもので、意味のないキーワードの羅列ではなく、自然な文章の中にキーワードを置くことが求められました。 -
2015年~
モバイル重視
2015年、米国・日本など世界10か国で、スマホからのGoogle検索がPCからの検索よりも多くなりました。
これを受けてGoogleは、スマホ最適化できていないページ(モバイルフレンドリーでないページ)の「スマホからの検索順位」を下げるよう、アップデートを行いました。
これ以降、サイトのスマホ最適化はSEOの必須事項となりました。 -
2018年~
コアアップデート
コアアップデート実施後にはクエリ(=検索ユーザーが検索したキーワード )と関連性の⾼いページの検索順位が上がり、関連性の低いページの検索順位が下げられるようになりました。
コアアップデート
コアアップデートとは
コアアップデートとは、Googleが検索アルゴリズムを見直して検索結果を大幅に改善するためのアップデートのことです。
Googleの公式サイトではコアアップデートは次のように説明しています。
Googleでは年に数回、検索アルゴリズムとシステムに重要かつ大規模な変更を加えており、このような変更を「コアアップデート」と呼んでいます。
Google 検索セントラル:2019年8月のGoogleコアアップデートについてサイト所有者が知っておくべきこと
コアアップデートは、全体として、関連性と信頼性の高いコンテンツを検索ユーザーに提供するというGoogleの使命を果たすことを目的としています。
サイトによってはコアアップデートによる検索順位の上下動があり、サイトの修正が必要な場合も出てきます。当然のことながら、修正は検索順位を上げるために行いますので、コアアップデートの内容を把握し、それに適合した修正を行う必要があります。
コアアップデートで重視されるポイント
検索クエリと関連性が高い
コアアップデートが実施されるまでは、ユーザーが検索する検索クエリと関連性が低いサイトであっても、他の要因の評価が高ければ検索順位が高くなることがあり、反対に関連性が高くても他の要因が低ければ検索順位が低くなることもありました。
そのような矛盾を打開するために、Googleはコアアップデートを実施し、検索エンジン本来の役割である「検索クエリと関連性が高いサイトの順位を高くする」ことに注力しました。
検索クエリと関連性を高めるだけで検索順位が上がるかというと、決してそうではありませんでした。
ユーザーが検索する検索クエリと関連性が高く、尚且つ検索クエリの背景にあるユーザーの検索意図を満たしたwebページを上位表示させるようになりました。
以上のことから、コンテンツを作成する際にはユーザーがどのような検索クエリで検索してくるのかを想定し、ユーザーが見たいコンテンツを提供する必要があります。
Googleもコンテンツの関連性とその評価について公式サイトで次のように説明しています。
コンテンツを分析して、求められている内容に関連する可能性のある情報が含まれているか評価します。
Google Search:コンテンツの関連性
情報の関連性を評価するための最も基本的なシグナルは、検索クエリと同じキーワードがコンテンツに含まれているかどうかです。たとえばウェブページの場合、キーワードがページに出現する(特に見出しや本文に含まれている)場合、そのページの情報は関連性が高い可能性があります。
信頼性が高い
信頼性が高いとは、webページの著者およびwebページの内容自体が信頼できるということです。
信頼性があることユーザーに知ってもらうための効果的な方法としては、コンテンツ内に記載した考えや見解の裏付けとなるエビデンス(根拠)を見せることです。
エビデンスを見せる方法として、情報源となるサイトへの参照リンク、表やグラフなどのデータ、実体験をしていることを証明する写真の掲載などがあります。
Googleもコンテンツに関するエビデンスの提示について公式サイトで次のように説明しています。
関連性のあるコンテンツを特定した後、最も役立ちそうなコンテンツを優先しようとします。そのために、どのコンテンツが専門性、権威性、信頼性を示しているか判定するために役立つシグナルを特定します。
Google Search:コンテンツの質
たとえば、その判定を支援するために使用している要因の1つに、そのコンテンツへのリンクまたは言及が他の著名なウェブサイトに含まれているか把握するということがあります。含まれていれば、多くの場合、その情報の信頼性が高いことを示す十分なしるしとなります。
次に信頼性が高いと判断される要因としては、オリジナル性のあるコンテンツを作成することです。
他のwebサイトからコピーしてきた文章・コンテンツを自社のサイトに掲載することは、コピーコンテンツと判断され検索順位の低下を招きます。
先に示したように、オリジナル性のあるコンテンツにするためには、実体験などを掲載することが重要となってきます。
ここで注意が必要なのは、コピーコンテンツと判断されるのが他のwebサイトからのコピーだけでなく、自社のwebサイトも対象となることです。
自社の同一サイト内にある他のページをコピーすることでもオリジナル性が損なわれてしまいます。
Googleも同一サイト内のコピーコンテンツに関しては以下のように、クロールする頻度を減らすと公式サイト内で明言しているため、自社のwebサイト内にコピーコンテンツが存在する場合は、急いで改善する必要があります。
同一のサイト内に、同じものを扱っていると思われるページが複数見つかった場合、Googleでは、最も完成度が高く有用であると判断したページを選び、そのページを正規と見なします。
Google 検索セントラル:Google がインデックス登録で正規URLを選択する方法
正規ページは最も高い頻度で定期的にクロールされます。重複ページについては、サイトをクロールする負荷を軽減するため、より低い頻度でクロールされます。
そしてもう一つ信頼性が高いと判断される要因となるのは、常時HTTPS化が挙げられます。
Google Chomeは2018年7月のバージョンアップより、常時HTTPS化(常時SSL化)をしていないwebサイトをブラウザで読み込んだ場合、画面に警告が表示されるようになりました。これによりユーザーは検索したwebサイトのセキュリティに関して不安を感じるようになりました。
なぜ、Googleは常時HTTPS化していないwebサイトにこのような警告文を表示するようにしたかというと、2014年頃よりGoogleはwebの安全性を強化するために、webサイトのhttps化の推奨をしていたからです。
現在では、常時HTTPS化は検索順位を決めるためのアルゴリズムにも取り入れられています。
Google は過去数か月にわたり、暗号化された安全な接続をサイトで使用していることを検索のランキングアルゴリズムのシグナルとして考慮するテストを実施してきました。
Google 検索セントラル:ランキングシグナルとしてのHTTPS
このテストで十分な結果が得られたため、GoogleはランキングシグナルとしてHTTPSを使用することにしました。
ユーザーファースト
これまでもGoogleはユーザーファーストを掲げてきました。これは、コアアップデートを行っている現在でも変わることはありません。
Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。
Googleについて:Google が掲げる10の事実 1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる
新しいウェブブラウザを開発するときも、トップページの外観に手を加えるときも、Google 内部の目標や収益ではなく、ユーザーを最も重視してきました。
ユーザーファーストとは、ユーザーのことを意識してWebサイトやコンテンツを作成することです。
信頼性を高め、高品質なコンテンツを作り、導線を考えることでユーザーの満足度が上がります。
Googleはスマートフォン利用者が増え始めた2015年よりモバイル版の検索結果では、モバイルフレンドリーなページ(スマートフォン端末で読みやすく使いやすいページ)の掲載順位が引き上げられようになりました。
その後、2016年よりモバイルファーストのインデックス登録に向けた実験を開始し、その結果を踏まえ、2018年よりPC版のコンテンツよりモバイル版のコンテンツをインデックス登録する割合を増やしていくと公式サイトにて明言しました。
そして、2019年から新規webサイトに対してはモバイルファーストインデックスがデフォルトで有効になることを発表しました。
モバイルファーストインデックス(スマートフォン用のGooglebotを使用したGoogleによるウェブのクロール)の発表から数年が経ち、Googleの分析では、新しいウェブサイトは概してこのクロール方法に対応していることがわかっています。
Google検索セントラル:新しいドメインのモバイルファーストインデックスがデフォルトで有効化されます
そこでGoogleは、これまでGoogle検索が認識していなかったすべての新規ウェブサイトに対して、2019年7月1日よりモバイルファーストインデックスがデフォルトで有効になることをお知らせいたします。
以上のことより、現在はモバイル表示に最適化されていることが必須となっています。
モバイル表示への最適化においては、全ページのモバイル対応とサイトの軽さが重要となっています。
ユーザーファーストのwebページにするためには、ページの表示速度についても考える必要があります。
Googleは2009年頃よりユーザーの満足度を高めるためにはwebサイトの速度が重要であると考え、Web検索に時間がかかる場合にユーザーがどのように反応するかを調べるために複数の実験を行ったそうです。
そして、2010年から検索ランキングアルゴリズムにサイトの速度が含まれたことを公式サイトで発表しました。
Googleでは、製品やウェブでスピードを重視していることをご存知でしょう。この取り組みの一環として、最近、検索ランキングアルゴリズムにサイトの速度を含めました。
Google検索セントラル:検索結果でのウェブサイトの速度
Webサイトの速度は、Web サイトが Web 要求に応答する速さを示します。
Webサイトの速度を改善することは、Webサイトの所有者だけでなく、すべてのインターネットユーザーにとって重要です。
ウェブサイトが高速であるほど、ユーザーの満足度が高くなります。
webページの表示速度を改善するためには以下のような対策が必要となります。
- 画像を最適化しファイルの容量を抑え、適切なファイルフォーマット(PNG、JPEG、GIF、SVG)で保存する
- 画像化してきた文字をテキストに戻す
Googleは以前からwebで優れたユーザーエクスペリエンス(UX:ユーザーがサービスや商品を通して得られた体験)を実現するため、ウェブバイタル(Web Vitals)というコンセプトを掲げていました。
そして、Web Vitalsの核としてコアウェブバイタル(Core Web Vitals)を定め、2021年以降のモバイル版の検索エンジンのランキング要素に組み込まれることを公式サイトにて発表していました。
その後、2022年3月のアップデートから、PC版での検索の場合もCore Web Vitalsがランキング要素に含まれることになりました。
ページ エクスペリエンスは重要ですが、それでもGoogleは、ページ エクスペリエンスが劣っていても、全体的に価値の高い情報を含むページを上位にランキングするようにしています。
Google検索セントラル:ページ エクスペリエンスのGoogle検索結果への影響について
つまり、いくらページエクスペリエンスが優れていても、コンテンツが優れたページを上回ることはありません。
ただし、関連性が同程度のページが多数存在する場合の検索ランキングにおいては、このページエクスペリエンスが一段と重要になります。
Core Web Vitalsの指標となるものが「LCP(Largest Contentful Paint)」「FID(First Input Delay)」「CLS(Cumulative Layout Shift)」の3つです。
GoogleはCore Web Vitalsについて公式サイトにて次のように説明しています。
・Largest Contentful Paintは、ユーザーがページで最も有意義なコンテンツをどのくらい早く見ることができるかを表します。感覚的な読み込みスピードを測定し、ページ読み込みタイムラインにおいてページの主要コンテンツが読み込まれたと思われるタイミングを指します。
GoogleDevelopers:Web Vitalsの概要
・First Input Delayは、最初の入力までの遅延を表します。応答性を測定して、ユーザーが最初にページを操作しようとする場合に感じるエクスペリエンスを定量化します。
・Cumulative Layout Shiftは、ページがどのくらい安定しているように感じられるかを表します。視覚的な安定性を測定し、表示されるページ コンテンツにおける予期しないレイアウトのずれの量を定量化します。
webサイトを運営する場合は、UXだけでなく、ユーザーインターフェース(UI:ホームページ上などでユーザーの目に触れるすべての部分)についても考えなければいけません。
具体的には、
- ページのレイアウト
- 表示画面のサイズ
- フォントサイズや行間
- ボタンの配置や操作性
- 見出しなどの見やすさ
が挙げられます。
UIが優れているwebサイトは、ユーザーの滞在時間や閲覧数も増える可能性があり、SEOにも影響を与えます。
E-E-A-Tが重視される
Googleは検索結果の質を向上させるため、さまざまな実験を定期的に実施しています。
その試みを評価する手段のひとつに、外部の評価者からのフィードバック(指摘や評価)があります。
この評価者は検索品質評価者(Google’s Quality Raters)と呼ばれ、世界各地にいて、Google が公開しているガイドラインに基づいて厳正な評価を行っています。
そして、検索品質評価者の評価基準となるガイドラインの中で、重要度が高く、きめ細かく設定されている項目にE-E-A-Tがあります。
E-E-A-Tとは
E-E-A-Tは、Experience、Expertise、Authoritativeness、Trustworthinessの略です。
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Experience:経験
経験とは、webサイトやコンテンツの作成者がそのコンテンツに対する実体験や人生経験が書かれているかどうかの意味です。
経験があるかどうかをユーザーに示すためには、自身の経験・体験などをもとにしてwebサイトやコンテンツを作成する必要があります。 -
Expertise:専門性
専門性とは、webサイトやコンテンツの作成者が特定分野の専門家として認められる性質を持っているかどうかの意味です。
この性質を持っているかどうかをユーザーに示すためには、その分野での職歴や学歴、専門知識があること、又は実体験などをwebページ内に記載する必要があります。 -
Authoritativeness:権威性
権威性とは、webサイトやコンテンツの作成者が特定の分野において多くの人に認められている存在であるかどうかの基準です。
権威性があるかどうかを効果的に示す方法としては、その分野で権威のある団体や組織、学術機関、企業などのサイトからリンクを張ってもらい紹介してもらうことです。 -
Trustworthiness:信頼性
信頼性とは、webサイトの運営者およびwebサイトの内容自体が信頼できるかどうかの基準です。
信頼性があるかどうかをユーザーに示す具体的な内容は、「信頼性が高い」の項目で説明していますので、ここでは割愛させていただきます。
YMYL領域で特に重視される
そして、このE-E-A-Tは、YMYLの分野では特に重要になってきます。
YMYLとはYour Money Your Life(お金と人生に影響を及ぼす分野)のことで、品質評価の際に特に精査を必要とするものとして位置づけています。
当然、YMYL領域に入るコンテンツには、より正確性、信頼性が求められます。
GoogleもYMYL領域にはE-E-A-Tが重要であると公式サイトにて明言しています。
E-E-A-T自体はランキングに直接影響する要因ではありませんが、E-E-A-Tが優れているコンテンツを特定できる要素の組み合わせを使用することは有効です。
Google検索セントラル:E-E-A-Tと品質評価ガイドラインについて
たとえば、Googleのシステムでは、人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に大きく影響する可能性のあるトピックについては、E-E-A-Tが優れたコンテンツを特に重視します。
Googleはこうしたトピックを「Your Money or Your Life」、または略してYMYLと呼びます。
経歴概要
2008年に個人事業を開業し、翌年に株式会社SESHを設立しました。 鹿児島市のニュービジネスプランコンテストで2年連続大賞を受賞した経験もあり、事業計画書の策定には強みがあります。 主な業務として、経営全般の企画や管理を行っていますが、 特にWebマーケティングやディレクション、および顧客の経営コンサルティングを担当しています。