VRIO分析を行う

VRIO分析を行う

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3C分析から、ビジネスの成功要因(KSF)が何かを考えてもらいました。


ここでは、VRIO分析から自社の強みや競争優位性を分析してみましょう。

VRIO分析

経済価値(Value)、希少性(Rarity)、模倣困難性(Imitability)、組織(Organization)の4つの区分ごとに分析し、その経営資源が競争優位性を持っているか把握するためのビジネス・フレームワークです。

Value(経済価値)

経済的な価値があるか分析します。

Rarity(希少性)

市場や顧客にとって希少性があるかを分析します。

Imitability(模倣困難性)

真似をしやすいかどうかを分析します。

Organization(組織)

経営資源を組織レベルで活用できるかを分析します。

VRIO分析の方法

「経済価値→希少性→模倣困難性→組織」の順に分析を行います。

VRIO分析の事例

デザイン業界を例にVRIO分析を行います。


イラストと提案が強みのデザイナーが、「提案書付きロゴデザインの作成サービス」を考案したとします。


経済価値が高いか? 〇


ロゴデザインは企業の顔として非常に重要である。なぜその色、その形状にしたかを明確に説明する提案書を作成することで、さらに価値が高まると考えられる。


希少性が高いか? 〇


コンセプトを考え、形にし、それを説明するためにはそれなりの技術や経験が必要であるため、希少性は高いと考えられる。


模倣性困難が高いか? 〇


ひらめきやアイデアは模倣することが難しいため、模倣困難性が高いと考えられる。

ただし、提案書を競合他社に提供されると模倣されるため、提供する方法は気を付ける。


組織に優位性はあるか? ✖


一人で起業することを想定しているため、組織性はない。

また、スタッフを雇用する場合は同程度の水準の人材を採用する必要があるため、選考が難しい。

起業の経営学では、起業をテーマにしていますので具体的なサービスを例にしました。

最低でも「模倣困難性」まで満たす製品やサービスを主力として考えましょう。


営業をする際に、「何でもできます」という主張は相手にとって分かりにくい場合が多いです。

実際は何でもできるかもしれませんが、その中でも特にこれは自信があるという特徴をPRするようにしましょう。


例)

✖ おいしいパン屋

〇 メロンパンが自慢のパン屋


お客様には、メロンパンを目的に来店してもらえればよいのです。

その他のパンは、来店した際に買ってくれます。

購入のきっかけになるような「印象に残る商品」を宣伝することが失敗しないコツの1つだと思います。