AIO とは
AI 検索が質問に答えるとき、自社のページが答えの根拠(出典)として引用されたり、選択肢として紹介されたりするようにすること。これが AIO(AI Optimization)です。ここでいう AI 検索は、Google 検索の上に出る「AI による概要」や「AI モード」、ChatGPT、Perplexity、Gemini、Microsoft Copilot などです。
これまでの検索では、並んだリンクの中から、自分でページを選んで開いていました。AI 検索では、AI が複数のページを読んで答えをまとめ、根拠にしたページへのリンクを添えて見せます。
GEO、LLMO、AEO などとも呼ばれますが、指していることはほぼ同じです。このサイトでは、SEO(検索エンジン最適化。検索で見つけてもらうための工夫)と並べてわかりやすい「AIO」と呼びます。
AI 検索が答えを作る流れ
AI 検索の多くは、AI が覚えていることだけで答えているわけではありません。質問を受けるたびに、その場で検索して、見つけたページをまとめて答えます。
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質問を受ける
「〇〇駅の近くで、20時以降に行ける整体は?」
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いくつもの検索に分ける
- 〇〇駅 整体
- 整体 夜 予約
- 肩こり 整体
場所や時間、悩みなどに分けて、同時に調べる
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検索に登録されたページから選ぶ
質問にはっきり答えている、信頼できるページ
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まとめて、出典のリンクを添える
読者は、リンクから元のページを開ける
選ばれるのは、検索に登録されていて、質問にはっきり答えているページです
このように、1つの質問をいくつもの検索に分けて調べる動きを、Google は「クエリ ファンアウト」と呼んでいます。答えの元に選ばれるのは、検索に登録されたページの中で、質問にはっきり答えているページです。
小さな会社のページが根拠に選ばれると、たとえば次のようになります。
〇〇駅の近くで、仕事帰りの20時以降に行ける整体はありますか?
AI の回答(見本)
〇〇駅から歩いて3分の〇〇整体院は、平日は21時まで予約を受け付けています1。院長が毎回担当し、デスクワークによる肩こりの施術と、家でできる体操の指導をしています1。駅の近くには、夜遅くまで開いているもみほぐしの店もあります2。
- 1〇〇駅徒歩3分・21時まで受付|仕事帰りに通える〇〇整体院〇〇整体院(自社のページ)
- 2〇〇駅周辺のリラクゼーション店地域の情報サイト
この見本で選ばれているのは、受付の時間、担当のしかた、施術の中身といった「質問にそのまま答える事実」を、文字ではっきり書いたページです。名前を知られていない小さな会社でも、顧客の具体的な質問に答えるページがあれば、根拠に選ばれる可能性があります。
主な AI 検索のサービス(名前を覚える必要はありません)
- Google「AI による概要」(AI Overviews)
- Google 検索の結果の上に出る、AI の要約です。根拠にしたページが、要約の中や横にリンクで示されます。
- Google「AI モード」(AI Mode)
- Google 検索の中の、対話で答える画面です(2025年9月から日本語でも使えます)。複雑な質問や比べたいことに答え、参照したページへのリンクを並べます。
- ChatGPT の検索機能(ChatGPT search)
- 最新の情報が要る質問のときなどに、ChatGPT が Web を検索します。回答の中や下の「情報源(Sources)」から、元のページを開けます。
- Google Gemini
- Google の AI アシスタントです。Google 検索と連携して Web の情報を参照し、回答の中のリンクや「回答を再確認」の機能で根拠を確かめられます。
- Perplexity
- 調べもの専用の「回答エンジン」です。その場で Web を検索し、回答の中に番号つきの出典を付けます。
- Microsoft Copilot
- Windows や Microsoft Edge、Bing で使える AI アシスタントです。Bing 検索と同じ仕組みを土台にして、回答の中の番号のリンクなどで元のページを示します。
AIO と SEO の関係
「これからは SEO ではなく、AIO の特別な対策が要る」という宣伝を見かけることがあります。しかし、Google が2026年に出した生成 AI 検索向けのガイドの結論は、その逆です。
生成 AI 検索向けに最適化することは、検索エクスペリエンス向けに最適化することであるため、SEO であることに変わりはありません。
Google 検索における生成 AI 機能に向けた最適化のための Google ガイド(Google 検索セントラル)
つまり、AI 検索だからといって特別な対策が要るわけではありません。ふだんの検索と同じように、検索した人が満足するページを作ることが、そのまま AIO になります。同じガイドで、Google は次の点もはっきりさせています。
- 要るのは、ふだんの検索と同じ条件: ページが Google に登録(インデックス)されていて、検索結果に説明文つきで出せる状態であること
- いちばん効くのは、ありふれていない中身: 実際の体験にもとづく、独自の視点です。ほかのページの要約は、すでにある情報の言い換えにすぎません
- 新しく用意しなくてよいもの: AI 向けの特別なファイルや目印、文章を細かく区切る書き方、AI 向けの言い換え。ページの情報を検索エンジンに伝える専用の書き方(構造化データ)も、AI 検索のために新しく用意する必要はありません(検索結果の見せ方を整えるためには役立ちます)
- してはいけないこと: 言葉だけを少し変えた、同じ中身のページを量産すること(たとえば「〇〇駅 整体 料金」と「〇〇駅 整体 値段」で別々のページを作る)。ページの数を増やしても、質は上がりません
Microsoft の Copilot も、Bing 検索と同じ仕組みを土台にしています。どの AI 検索でも、検索に載り、質問にはっきり答えるという SEO の基本ができていなければ、紹介されることはありません。SEO の基本は、SEO講座(全6回)で順番に学べます。
小さな会社にとっての意味
一般的な説明は、クリックされにくくなった
「用語の意味」のような質問は、AI の答えを読むだけで用が済みます。米国の調査では、AI の要約が出た検索で、検索結果のリンクがクリックされたのは 8% でした。要約が出なかった検索の 15% の、約半分です。要約の中のリンクがクリックされたのは 1% でした(Pew Research Center、2025年)。どの会社でも書ける一般的な説明は、AI にまとめられて終わりやすくなっています。
ただし、クリックされなくても、AI の答えの中で名前や取り組みが紹介されること自体に意味があります。「AI が根拠に挙げている会社」として、大手の広告が並ぶ中でも、比べてもらう候補に入れるからです。Google のガイドも、AI 検索から訪れる人は、より熱心で、申し込みや購入につながる可能性があるとしています。
具体的で長い質問は、小さな会社のチャンス
これまでの検索では、「整体 料金」のような短い言葉で調べ、大手のサイトが上に並びました。AI 検索では、「デスクワークの肩こりで、夜に眠れません。整体と整形外科、どちらに行けばいいですか?」のように、自分の状況や条件を入れて聞きます。こうした質問に、大手のページがぴったり答えていることは多くありません。顧客の具体的な質問に、自社の体験で答えるページを持てば、名前を知られていない小さな会社でも、比べられる候補に入れます。
悪い例
誰にでも当てはまる一般論だけのページ
「整体とは? メリットとデメリットを解説」のように、ネット上の情報をまとめただけのページ。大手のサイトと中身が重なり、AI の要約だけで用が済んでしまいます。
よい例
1人の顧客の、具体的な質問に答えるページ
「デスクワークの肩こりで夜に眠れないとき、整体ともみほぐしは何が違うか」という質問に、来院したデスクワークの人の改善の例と、施術の違いで答えるページ。誰の、どんな悩みに、自社のどんな体験で答えるかがはっきりしているので、AI が具体的な質問の根拠に選びやすくなります。
このように、たった1人の具体的な顧客像を描いたものを、このサイトでは「ペルソナ」と呼びます。ペルソナが AI に投げかける質問の見つけ方は、「ペルソナから検索語と AI への質問を作る」で説明しています。
まずやること(3つの基本)
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検索に載る
- まず、Google で自社の名前や、ページの題名を検索して、自社のページが出てくるかを確かめる
- Google の Search Console(自社のページが検索に載っているかを確かめられる、Google の無料の道具)にサイトを登録する。Copilot は Bing の仕組みを使うので、Bing の Webmaster Tools(Bing の同じような道具)にも登録する
- 地域で営業する店は、Googleビジネスプロフィールに登録する(店の情報は、AI の答えにも出ます)。どの会社も、サイトの会社概要、SNS、登録しているサイトで、社名、所在地、電話番号、事業の内容の書き方をそろえる
ふつうにホームページを作っていれば、検索に載せない設定は最初から付いていないことがほとんどです。自社のページが検索に出てこないときや、「AI に学習されたくない」と思って AI のプログラムを止める設定をしたいときは、「AI に紹介される会社の条件」を読んでください。AI の学習用と検索用のプログラムは別々なので、検索用まで止めると、その AI 検索では紹介されなくなります。
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顧客の具体的な質問に、はっきり答える
- 顧客から実際に受けた質問や相談に、結論から答えるページを作る
- 料金、受付の時間、対応エリア、よくある質問の答えなど、大事な情報を画像の中だけに入れず、文字で書く
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自社にしか書けない体験を書く
- 自社の実例、数字、手順を入れる。ほかのページのまとめで終わらせない
- 誰が、いつ書いたかと、根拠(出典)を書く(詳しくはSEO講座 第4回)
自社のページが Google の AI 機能でどれくらい表示されているかは、Search Console の「生成 AI パフォーマンス レポート」で確かめられます(Google のガイドより)。
