アクセス解析とは
アクセス解析は、店でいえば「来た人の動きを、すべてメモしてくれる店員」です。店の中でお客さん全員の動きを記録するのは無理ですが、ホームページなら、無料の道具で記録して、数字で見られます。
たとえば、このサイトで共通の例にしている「開業1年目の〇〇整体院」(仕事帰りの会社員向けに、平日21時まで開いている、院長1人の整体院)は、開業4か月目から、ホームページでも予約を受け付けています(ネット予約)。アクセス解析をすると、開業5か月目の先月のことが、次のようにわかりました(架空の例)。
- 「〇〇駅 整体 20時以降」と検索した人の画面に、〇〇整体院のページが120回出て、18回クリックされた
- ホームページへの訪問は、ほかの検索語や地図アプリなどから来た分も合わせて400回。いちばん読まれたのは、料金と施術の流れのページだった
- ネット予約は8件だった
小さな会社にこそ必要な理由
アクセス解析は大きな会社のものと思われがちですが、逆です。お金も人手も限られる小さな会社こそ、数字で決める意味があります。
- 思い込みで決めずにすむ: 「このページは人気のはず」という思い込みは、よく外れます
- お金と時間のかけどころがわかる: 効果のあるページに力を入れ、効果のないことをやめられます
- うまくいったことを繰り返せる: 何が効いたかが、数字の変化でわかります
- 検索からの集客の答え合わせができる: 検索で見つけてもらう工夫(SEO)をした記事に、人が来ているかがわかります
3C分析などのビジネスフレームワークが「起業する前の分析の道具」だとすれば、アクセス解析は「起業した後の分析の道具」です。事業計画書の数字どおりに進んでいるかも確かめられます。
使う道具は2つ: 入る前は Search Console、入った後は GA4
この講座で使うのは、Google が無料で出している次の2つだけです。
- Google Search Console(サーチコンソール)
- サイトに入る前、Google の検索結果の中の成績を見る道具。どんな検索語で、何回出て、何回クリックされたかがわかる
- GA4(Google アナリティクス 4)
- サイトに入った後の動きを見る道具。何人が来て、どのページを読み、どこで離れ、予約まで進んだかがわかる
仕事帰りに通える整体を探している会社員の佐藤さん(仮名)が、〇〇整体院を見つけて予約するまでを、2つの道具で分けると次の図になります。
-
検索結果に出る
「〇〇駅 整体 20時以降」
Search Console で見る
-
クリックされる
Search Console で見る
-
ページを読む
GA4 で見る
-
ネット予約をする
GA4 で見る
入る前は Search Console、入った後は GA4 で見ます
図の1と2(検索結果に出た回数、クリックされた回数)は Search Console、3と4(読まれたページ、予約の数)は GA4 で見ます。先月の数字なら、「〇〇駅 整体 20時以降」の120回と18回は Search Console、サイト全体の訪問400回とネット予約8件は GA4 でわかります。どちらの道具も、自分のサイトに設定してから数え始めます。予約の数を数えるには、何を予約1件とするかの設定も要ります(設定のしかたは第3回)。
完璧を目指さない
GA4 の数字や画面を、全部覚える必要はありません。
- 最初に見る数字は、いくつかで十分です(第2回)
- 毎日見なくてかまいません。月に一度のふりかえりで十分です(第4回)
- 目的は「数字を見ること」ではなく、「次に何を直すかを決めること」です
著者の実例: 数字を見て、ページを直した
ここからは、著者の会社のホームページ(文中ではコーポレートサイト)での体験です。文中の「指標」はアクセス解析で見る数字の項目、「直帰率」は、1ページだけ見て、10秒もたたずに、予約などもせずに離れた訪問の割合です(くわしくは第2回)。
著者がしたことは「数字を見る → 気になるページに気づく → 直す → 数字で確かめる」の順です。第4回で「改善サイクル」として説明します。
