検索語と、その裏にある「知りたいこと」

検索窓に入れる言葉を、検索語(キーワード、検索クエリとも)と言います。Google はページが検索語と合っているかを見るので(第2回)、SEO の第一歩は、顧客がどんな言葉で検索するかを知ることです。

もう1つ大事なのが、言葉の裏にある「知りたいこと」(検索意図)です。このサイトで共通の例にしている「開業1年目の〇〇整体院」(仕事帰りの会社員向けに、平日21時まで受け付けている小さな整体院)で考えます。「整体 もみほぐし 違い」で調べる人は違いを知りたい人、「〇〇駅 整体 20時以降」で調べる人は、仕事帰りに行ける店を今探している人です。

検索語の3つの種類

検索語は、検索される回数(検索ボリューム)によって、大きく3つに分けられます。語の数は目安で、2語でも、困りごとが具体的な言葉はロングテールになります。

検索語の3つの種類(〇〇整体院の例)
種類 例 特徴
ビッグキーワード(1語が多い) 整体、肩こり 検索は多いが、大手や比較サイトが並ぶ。目的がばらばらで、予約から遠い
ミドルキーワード(2語が多い) 〇〇駅 整体 検索も競争も中くらい。地域の同業の店と競う(地図の枠も大事。「Googleビジネスプロフィールに登録する」)
ロングテールキーワード(具体的な言葉) 〇〇駅 整体 20時以降、肩こり 夜 眠れない 検索は少ないが、目的がはっきりしていて予約に近い。大手が狙わず、小さな会社でも上を目指せる

ロングテールで戦う

1つずつは検索の少ない具体的な言葉が、しっぽ(テール)のように数えきれないほど続きます。こうした言葉に1ページずつ答えて、合わせて大きな入口を作るのが、ロングテールの SEO です。書いたページは、広告と違って残り、積み上がります。

ねらう言葉は、次の図の「ねらう検索語」にあります。3C分析(顧客・競合・自社を並べて見る方法)の「勝てるすきま」と同じ考え方です。

ねらう検索語は、3つの重なりのすきまにある

顧客が知りたいCustomer

自社が答えられるCompany

大手が答えているCompetitor

ねらう検索語

大手と競争

だれも探さない

顧客が知りたくて、自社なら答えられて、大手のページはまだ答えていないこと。〇〇整体院なら「〇〇駅の近くで、20時以降に行ける整体」です。

検索語の見つけ方(4つの手順)

次の4つの手順で、顧客の言葉を集めます。

  1. 顧客の言葉をメモする

    よく聞かれる質問を、そのまま書き留めます。〇〇整体院なら「仕事帰りでも間に合いますか?」「もみほぐしと何が違うの?」です。開業前なら、想定する顧客(ペルソナ)が困った場面で口にしそうな疑問を書きます。

  2. 検索窓の候補を書き出す

    メモした質問を「〇〇駅 整体」「肩こり 夜」のような短い言葉に置き換えて検索窓に入れ、下に出る候補(サジェスト)や、関連する言葉を書き出します。

  3. 口コミや質問のサイトを見る

    同業の店の口コミや、質問を投稿するサイトで、同じ悩みがどんな言葉で書かれているかを見ます。言い回しを5つほどメモすれば十分です。

  4. 知りたいことごとにまとめ、答えるページを決める

    知りたいことが同じ言葉をまとめ、実際に検索して、大手のページばかりでないか、自社の経験で答えられるかを確かめます。まとまり1つに、答えるページを1つ決めます。

院長が白いボードに付箋を貼り、青緑、からし色、紺の3つのまとまりに分けている。ボードの左上には、女性の顧客の似顔絵が貼ってある
お客さんから聞いた言葉を、知りたいことごとに3つにまとめる院長。ボードの左上は、顧客の佐藤さん(仮名)の似顔絵です(架空の例)

選ぶのは、自分が「呼ばれたい言葉」ではなく、顧客が「実際に使う言葉」です(ペルソナから集めるやり方は「ペルソナから検索語と AI への質問を作る」)。

ページをテーマでまとめる

最初は、手順4で決めたページを1つずつ作り、メニューからリンクすれば十分です。ページが増えたら、「まとめのページ+個別のページ」の形に整理します。〇〇整体院なら、院長ブログの記事が増えてきたら、まとめのページ「デスクワークの肩こり」を作り、「肩こりと眠りの話」「整体ともみほぐしの違い」へリンクします。リンクの文字は、「こちら」ではなく、行き先の中身がわかる言葉にします。読者がたどりやすくなり、Google もページを見つけて、中身や関係を理解しやすくなります。この講座も、各回が別の言葉をねらいながら、表紙と互いにリンクする作りです。

著者の実例: 会社に売る事業での検索語の選び方

ここからは、著者が起業したときの実例です。著者の事業は、会社に売る事業(B2B)です。文中の「ミドルキーワード」は検索される回数が中くらいの言葉、「3C分析」は顧客・競合・自社を並べて見る方法(「3C分析」)、「ファイブフォース」は業界の競争の強さを5つの力で見る方法(「ファイブフォース分析」)のことです。

通販管理システムのキーワード戦略

手順1の「顧客の言葉」から、大手のいない具体的な言葉を選んだ例です。会社に売る事業でも、ねらい方は同じです。

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