小さく試して確かめる流れ
  1. いちばん危ない前提を選ぶ

    外れたら成り立たない前提を1つ

  2. 試し方と線を先に決める

    続ける線と、見直す線

  3. 小さく試し、行動を数える

    予約、申し込み、支払いの数

  4. 進むか、戻るかを決める

    外れたら、原因の回に戻る

線を超えたら、本格的にお金をかけます(整体院なら、店を借りて内装をする)

いちばん危ない前提を1つ選ぶ

全部の前提を試す時間はありませんし、その必要もありません。確かめるのは、外れたら事業が成り立たない前提を1つだけです。「うまくいってほしい」前提ではなく、「これが外れたら全部が崩れる」という、いちばん怖い前提を選びます。

この確かめを、価値(第3回)と値段(第5回)のあとに置いているのは、何をいくらで出すかが決まって初めて、「その値段で本当に買うか」を試せるからです。先に作り込むと、外れたときの作り直しが大きくなります。

小さく試す方法を選ぶ

完成品がなくても、需要は試せます。どれも、本番を作り込む前に、少ない手間で相手の反応を集める方法です。

  • 案内のページ(ランディングページ): 価値と値段を1枚にまとめ、申し込みのボタンを押す人を数える
  • 事前予約・先行受付: 始める前に予約を受け付け、実際に手を挙げる人を数える
  • 見積もりを出す: 具体的な金額を出し、相手が話を前に進めるかを見る
  • 試しに売る: 期間や数を限って売ってみる(期間限定のメニュー、少しだけの試作品など)
業態ごとの、試し方の例
  • ネットで売る物、安い物: 予約のページ、先行受付、少しだけの先行販売
  • 会社に売る事業、高い物、受注の仕事: 商談での見積もり、導入する気持ちの確認、仮の発注の打診
  • 店、飲食: 期間限定のメニュー、試しの販売、少しだけの試作品
  • サービス、講座: 買うつもりで話を聞いてもらう聞き取り、事前の申し込みの受付

集客のやり方や、ページの作り込みは、この回では扱いません。「SEO講座」と「アクセス解析講座」で説明しています。

試す前に、線を決める(シートA: 試す計画)

試す前に、何をもって「うまくいった」とするかを決めます。結果を見てから決めると、どうしても都合よく読んでしまうからです。シートAには、次の6つを書きます。

シートA に書くこと
項目書くこと
いちばん危ない前提外れたら事業が成り立たない前提を1つ
試し方上の方法から選び、自分の業態に置きかえる
成功の目安(行動)予約、申し込み、見積もりの依頼、支払いなど、手間やお金のかかる行動の数
続ける線この数に届いたら、作り込みに進む
見直す線この数を下回ったら、前の回に戻って考え直す。2つの線の間なら、見せ方を変えて試し直す
期限と、声をかける数いつまでに、何人(何社)に声をかけて判断するか

反応を記録し、行動の数で判断する(シートB・C)

試した結果は、その場でシートBに残します。生の言葉は、あとで原因を切り分ける手がかりになります。

シートB(反応の記録)に書くこと
項目書くこと
声をかけた相手と数誰に、何人(何社)に働きかけたか
取れた行動の数予約、申し込み、支払いなど、実際に起きた行動の数
迷った・断った理由なぜ手が止まったのか
相手の言葉そのまま言い換えずに書き留める

判断でいちばん間違えやすいのが、材料の取り違えです。「いいですね」「応援しています」という言葉は、うれしいものですが、需要の証拠にはなりません。相手が時間やお金を払って動いたか、つまり行動の数だけを、シートAで先に決めた線に照らします(シートC)。

シートC(判断)で決めること
見ること判断
どの線に届いたか続ける線を超えた → 作り込みへ進む。2つの線の間 → 見せ方を変えて試し直す。見直す線を下回った → 前の回に戻る
外れた原因はどこか顧客、価値、値段、見せ方の4つのどれかに切り分ける
どの回に戻るか顧客なら第2回、価値なら第3回、値段なら第5回。見せ方なら、方法を変えて試し直す

届かなかったときこそ、試した意味があります。作り込む前に気づけたのは、失敗ではなく前進です。原因をさかのぼるときは「なぜなぜ分析」、思っていた反応と結果のずれを整理するときは「As-Is/To-Be分析」が使えます。

記入例: 開業前の〇〇整体院

記入例は、隣の市の整体院で10年勤めた院長が、〇〇駅の近くに1人で、平日21時まで受け付ける整体院を開こうとしている場合です。店を借りて内装をすると、あとから引き返せないので、その前に試しました(架空の例)。

著者の実例: このサイトの場合

ここからは、著者が、このサイトの事業で小さく試した実例です。記事を読んでもらう事業でも、作り込む前に行動で確かめる考え方は同じです。計画していたころは、無料の記事から、無料のツール(会員登録が必要)、月額で有料の伴走(書き上げるまでの手伝い)へと進む形を考えていました(ツールは今は休止中)。文中の「見せ方(第3回)」は、記事でどんな価値をどう伝えるかで、この回の表の「価値」にあたります。

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